プランクトンについて
海の中には目に見えない小さい生き物がたくさん棲んでいます。顕微鏡で見る世界です。その中の代表ともいうべき存在が、プランクトンです。プランクトンを日本語で言うと浮遊生物ですが、その仲間には植物に分類されるものもいますし、動物に分類されるものもいます。また、1個の細胞で生きている単細胞のものもいるし、多くの細胞が集まってそれぞれが役割を持ち助け合って生きている多細胞のものもいます。プランクトンは目に見えないと書きましたが、実をいうとクラゲもプランクトンの1つです。
プランクトンには葉緑体を持つものが数多くいます。ということは光合成をおこない、炭酸ガスから糖と酸素をつくりだすということです。まるで森の木々のようですね。また、魚やカニ、貝といった生き物たちのエサにもなります。一方、赤潮の原因となったり、貝毒の原因となり人間にとって不都合な存在になることもあります。
そんなプランクトンの研究、教育を行う博物館が山口県岩国市由宇町にあります。「潮風公園みなとオアシスゆう」という施設の一角にある、岩国市ミクロ生物館です。目の前に砂浜が広がり、瀬戸田で言えば、サンセットビーチの敷地内にたたずんでいるといった感じです。館長1人、スタッフ2人の小さな博物館ですが、皆さん毎日研究と教育のために駆け回っておられます。設備は20畳ほどの研究施設と10畳ほどに10台以上の顕微鏡が並べられ、生きたプランクトンたちを自由に直接観察できるスペースがあります。それらを見るだけでも優に1時間はかかるでしょう。
その博物館に私は3年前から月に1回の割合で通いプランクトン同定の勉強をしています。生口島、高根島は当然ながら海に囲まれています。ではその海を知るとはどういうことか?その1つの回答が海に棲むプランクトンを知ることではないかと考えました。岩国へは毎回瀬戸田サンセットビーチの海水を持って行きその中のプランクトンを観察しています。そして来年には瀬戸田理科クラブ主催の自然観察会の1つとして「生口島、高根島海産プランクトンの観察」を開催したいと思っています。どうかご期待ください。
次回の「閑居博士のひとりごと」では私が毎月岩国でどんな生き物に出会い感動しているかを、写真でお話ししたいと思います。こちらもご期待ください。
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